国内のアースダム堤体積第一位の中里ダムは三重県いなべ市鼎(かなえ)に所在します。
先日お会いした安顕寺のご住職からいただいた資料によりますと、
深尾、清司原上組、清司原下組の3地区が統合され
それは、まるで香炉を支える三本の脚のようであったようです。
その三集落の位置関係から象形文字として「鼎」と名付けられたそうです。
中里ダム/鈴養湖(れいようこ)を訪れ、
やはり、非常に人為的な風景を目の当たりにし
ダム底に沈んだ村の様子が看板にありました。
その沈められた場所はとてつもなく重要な場所であったのではないかと
感じたのです。村人は、多くの方々の命の水となるならばと
村から出たことが記されていました。
そう思わなければいられないやるせなささえ感じました。
この時、私は以前訪れた奈良県の九尾ダムを思い出していました。
ここも、人為的な流れと化し、大自然の猛威により、土砂災害で
道路が寸断され、何年も不通の状態となっていたことを。
お墓も水没する危機にあり、電力会社が移転させることを
決定したと言うお話も聞きました。
その光景は、人々の安心や安定を求め人為的な策を求めたが
結局のところ、大自然は元なる流れに回帰しようとしているとしか
思えなかったのです。
人間は一時的に富を得たかに錯覚しますが、その代償は
あまりに大きい、、、
丹生川上社も訪れましたが、元の位置は深いダム底へ、
移転されていました。
堰き止め貯める・・・
豊かさは循環を阻むものを手放していくことにより永遠
人々の恐れにつけこみ
経済や利権がまわるカラクリは
露わとなり、隠しようもありません。
鈴養湖の治水を祈念し
奈良県の水分神社を召喚し
もとの社も合祀されているのが、清司原神社であり
訪れました。
そこは、ちょうど紅葉に彩られていましたが、
その色彩、輝きは
豊かさの源流を強く感じました。
2017/11/29 code:Y